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1年前から今まで
会社を作ってから1年が経った。
振り返ってみると本当に早かったなと思う。 それに1年前に想像していた感じとは全く違う感じになってきているなという感じもある。 去年会社を作ったの動機としては個人事業主の分の稼ぎが割と多かったので法人化した方が税金上メリットが大きかったというだけの話で、特にビジョンも無くなんとなく作ったという感覚がある。
まあビジョンがないというのは今も変わらずだけど、意外というか想定外だったのは思ってたよりK Squadで一緒に活動してくれるメンバーが増えてきたという点。
会社を作る際は大学の後輩を巻き込んで一緒にやり始めたのだが、別に共同創業という形はとっておらず実際に稼働していたのは自分だけだし特に誰かに報酬を払うということも無かったので本当に1人社長というノリだった。
ただ2023年1月ごろにお世話になっている大企業の社長に仕事をもらって、そこからチームで活動することになり、他の案件がふわっと生えてきてチーム開発っぽいことをやったり、4月頃からなんとなく組織っぽい何かになってきた。
ある程度の型ができてきたタイミングで昔からの友人や最近出会った若い人間を誘ったりして、気がつけばスタートアップっぽい何かになってきた。
クライアントも中小企業から有名大企業まで増えてきて、売上も去年思い描いてた感じよりも大きくなってきた。
自分の変化
会社のステージが変化してきたのにつれて、自分も考えだったり悩むことが結構変わってきたと思う。 その中でも個人的に変化として大きいなと思うのが、技術よりもビジネスに興味が変化してきた。 特にどうやって新規顧客にリーチして売上を大きくできるかということを考えるようになってきた。
ところで最近まで自分が仕事のボールを持ってしまうということが多かったのだけど、これを克服して仕事をメンバーに任せられるようになった。 そしてK Squadのメンバーは(今のところ)全員が京大出身であり全員エンジニアとして優秀ということから、仕事をするとかなり良いパフォーマンスを出してくれる。 実際、クライアント商売をしている我々だが、基本的に満足度が高くてアップセルまで持っていける。 結果として自分だけで仕事をするという状態からチームで仕事をするという状態を確立できている。
では次に自分がやるべきことは何かというと、仕事を取ってくることと採用だと思う。 そんなわけで現在は営業戦略と企業ブランディングというところに脳の大部分を使っている。
営業というのは本当に難しい。 基本的にプログラミングというのは自分で問題を発見して自分で問題を解決するということが可能なのだが、営業というのは自分だけでは問題は解決することができず、他人を動かすということに本質がある。 エンジニアとして生きてきた自分にとってとても異質な感覚があり、難しさを覚えている。
我々は資本主義に生きている
会社が何かアクションをするにあたって、金というのは必要不可欠。 他人を稼働させるのに金はいるし仕事を取ってくるのにも金がいる。 金がないと何もできない。 口座残高が会社の体力とはよく言ったものだなと感じる。
K Squadの体力は、正直全くない。 売掛金と預金残高、買掛金を見てみると、一度売掛金の回収に失敗したら廃業一歩手前になる。
今の自分の興味は営業、特に新規顧客獲得であり、ここにはある程度まとまった金が必要となる。 そこで初めて借入をしてみることにし、日本政策金融公庫からいくらか融資してもらうことにした。 たった数百万だが、これが会社としては生命線となると感じている。
最近はお金がないと何もできないということを強く感じている。これが資本主義。
ゴールは何なのか
ところで順調に会社も成長し始めて会社の認知度も徐々に上がり始め、ある程度は自分たちはどこに向かっていくのかというのを考えたりする。
周りの話を聞いていると上場を狙うというのは多分ない。 上場することによる価値を自分はあまり理解できていないし、世の中上場せずとも有名で社会貢献性の高い企業はたくさんある。
とするとゴールとなるのはM&Aで売却かもしれないが、これも自分としてはあまりしっくりきていない。 何か自社サービスを持っていてどこかのグループ企業とシナジーを感じた結果としてM&Aというのは良いかもしれないが、現在はK Squadは本当に独立系の零細コンサルティング企業で、どこかのグループ入りするのがベストなのか正直よくわからない。
お世話になっている企業の傘下に入るのは関係性としてはアリかもしれないが、特に今それを急ぐということはないと感じている。
K Squadが今後どこに向かうのかについてはずっと考えている。 ただ、まだたった設立1年なので、こうした話を悩むのはあと3年経つか年商30億円くらいになってからで良いと思っている。 今は仕事を頑張るしかない。